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直前対策講座:システムの性能

AOBA's Information Processing Education



1998/09/05

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「平成6年春期 第2種 午前 問2」

問2 システムの性能に関する次の設問a〜cに答えよ。

設問a
 あるオンライントランザクション処理の上り電文の長さは200バイト,下り電文の長さは400バイト,ホストの処理時間は200ミリ秒である。端末とホストの間は9600ビット/秒の回線で接続されており、その伝送効率は80%である。端末での出力が、下り電文をすべて受け取った後に開始されるとすると、端末での電文入力完了から、出力開始までの時間は何秒か。

 解答群
 ア 0.11   イ 0.28   ウ 0.60
 エ 0.83   オ 7.4   カ 11.5

設問b
 ある処理を行うには2,400,000ステップの命令を実行する必要がある。この処理を20MIPS(20×106命令/秒)の計算機で実行すると、処理時間は何秒になるか。プロセッサ使用率は60%とする。

 解答群
 ア 0.010   イ 0.036   ウ 0.072
 エ 0.15   オ 0.20   カ 5.0

設問c
 表は、ある計算機で、あるプログラムを実行した場合に使用する命令の種別,出現比率,命令の実行時間を一覧にしたものである。このプログラムを実行したときの計算機のMIPS値は幾らか。なお、ナノ秒=10-9秒,MIPS=106命令/秒である。

   表 命令の出現比率と実行時間
命令種別出現比率1命令の実行時間
比較/分岐命令30%60ナノ秒
ロード/ストア命令40%50ナノ秒
固定小数点演算命令20%100ナノ秒
浮動小数点演算命令10%300ナノ秒

 解答群
 ア 0.036   イ 0.088   ウ 11.4
 エ 13.9   オ 36   カ 51


解説

 どれも基本的な計算問題ですので,絶対に落とせません。

設問aについて
 まず、何の時間を求めるかをはっきりさせましょう。
 設問の文章の最後に、「....端末での電文入力完了から、出力開始までの時間は何秒か。」とあります。
 ここで、「端末での電文入力完了」は、端末オペレータが(オペレータでなくてもよいが)、上り電文にのせるべき電文の入力を完了して、今まさに上り電文の伝送を開始した時点です。
 一方、「出力開始」時点は、端末が下り電文をすべて受け取った時点であり、この瞬間に端末に出力を開始します。
 すると求めるべき時間は、以下に示す式で表せます。

求める時間=上り電文の伝送時間+ホスト処理時間+下り電文の伝送時間

 仮に伝送効率が100%ならば9600ビット/秒で伝送できますが、この問題では伝送効率が80%ですので、これよりも低い速度しか得られません。つまり、実効する伝送速度(ビット/秒で表した速度を、正確にはデータ信号速度と呼ぶ)は、7680ビット/秒にしかなりません(7680=9600*0.8)。この点に注意して、上り/下り電文の伝送時間を求めます。

上り電文の伝送時間=(200*8)/7680≒0.21秒
下り電文の伝送時間=(400*8)/7680≒0.42秒

 これらの時間にホスト処理時間の0.20秒(200ミリ秒)を加えて、

求める時間=0.21+0.20+0.42=0.83秒

設問bについて
 仮にプロセッサ使用率が100%ならば20MIPSで実行できますが、この問題ではプロセッサ使用率が60%ですので、これよりも少ない命令数しか実行できません。つまり実効するMIPS値は、12MIPSにしかなりません(12=20*0.6)。
 よって1秒間当たり12×106命令を実行する計算機が、2.4×106命令を実行するのに何秒かかるかを求めます。これが求める答えです。

求める時間=(2.4×106)/(12×106)=0.2秒

設問cについて

 まず、表のモデルの1命令当たりの平均実行時間を求めます。

1命令当たりの平均実行時間=(60×0.3+50×0.4+100×0.2+300×0.1)×10-9
=88×10-9

 1命令当たり88×10-9秒かかる計算機が、1秒当たり何命令実行するかを求めます。これが求める答えです。

求めるMIPS値=1/(88×10-9)≒11.4MIPS

 今週は以上です。
 ではまた来週。


解答

設問a エ    設問b オ    設問c ウ