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直前対策講座:通信回線の利用率

AOBA's Information Processing Education



1997/08/03

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「平成1年 第1種 午前 問10」

問10 通信回線に関する次の記述中の(   )に入れるべき適当な数値を、解答群の中から選べ。
 通信回線の利用率とは、伝送可能な最大能力に対する負荷(実際の伝送量)の割合をさす。この値が大きくなると回線待ちの時間が長くなるので、0.6以下になるように設計するのが普通である。
 いま、次のような条件で利用される回線がある。

通信回線速度2,400 bps(ビット/秒)
平均メッセージ長200 字
1文字当たりのビット数8 ビット
平均メッセージ発生件数1,200 件/時

 このとき、1メッセージ当たりの平均データ伝送時間は約( a )秒であり、回線の利用率は約( b )である。

 次に、この回線を分岐回線として用いることにした。全部で3か所に端末を接続し、それらの端末ごとの平均メッセージ発生件数をそれぞれ 1,200件/時、800件/時、700件/時とする。平均メッセージ長はいずれも 200字とする。

図

 この場合の回線利用率は、( c )となる。

解答群

ア 0.20  イ 0.22  ウ 0.25  エ 0.30  オ 0.33
カ 0.44  キ 0.50  ク 0.60  ケ 0.67  コ 0.75


解説

 問題文にあるように、通信回線の利用率は次の式で表わされる値です。

 通信回線の利用率=実際の伝送量/伝送可能な最大量

 上式の右辺に注目します。
 右辺の分母分子ともに表わしている値は伝送量です。この問題の場合はこれを伝送ビット数とすると都合がよいでしょう。

 次に、右辺の分母分子の伝送量を、「単位時間(1秒)当たりの伝送ビット数」に置き換えます。

 通信回線の利用率=1秒当たりの実際の伝送ビット数/1秒当たりに伝送可能な最大ビット数
         =1秒当たりの実際の伝送ビット数/通信回線速度

 上式の分母の、1秒当たりに伝送可能な最大ビット数とは、データ信号速度(この問題における通信回線速度)の事です。ここまで分かれば、この問題は解けたも同然です。

(注)「通信回線速度」は意味がややあいまいですので、データ伝送に関連する速度について、ここで正確に覚えておきましょう。

データ伝送速度
単位時間当たりに伝送可能なデータ量
データ信号速度
1秒当たりに伝送可能なビット数。単位はbps(単位時間が1秒、データ量がビットの場合のデータ伝送速度を意味する)
変調速度
1秒間に変調する回数。単位はボー(アナログ伝送のときのみありえるデータ伝送速度。なお、アナログ伝送の変調方式が振幅変調方式の場合は、変調速度とデータ信号速度は一致するが、周波数変調方式や位相変調方式の場合は、変調速度とデータ信号速度は必ずしも一致しない)

aについて

 1メッセージ当たりのビット数は1600ビット(平均メッセージ長*1文字当たりのビット数)です。
 このデータを、通信回線速度が2400bpsの回線で伝送するのに要する時間を求めればよいだけですね。

 1メッセージ当たりの平均伝送時間=1600/2400=0.666....(秒)

(注)念のための言っておきますが、bpsのbはbit(ビット)、pはper(/)、sはsecond(秒)を意味します(つまり、ビット/秒)。

bについて

 最初に、1秒当たりの実際の伝送ビット数がいくつになるかを考えます。
 これは、1時間当たりの平均メッセージ発生件数が1200件ということから、1秒当たりの平均メッセージ発生件数を求め(3600で割る)、そこで得た件数をビット数に変換する(平均メッセージ長をかけて、さらに8をかける)ことによって求まります。

 1秒当たりの実際の伝送ビット数=(1200/3600)*200*8=533.333...(ビット)

 すると通信回線の利用率は以下の式で求めることができます。

 通信回線の利用率=1秒当たりの実際の伝送ビット数/通信回線速度
         =533.333.../2400=0.222...

cについて

 物事は単純に考えましょう。

 各端末の平均メッセージ発生件数がそれぞれ、1200件/時、800件/時、700件/時ですので、回線全体の平均メッセージ発生件数は2700件/時です(1200+800+700)。
 後は空欄bと同じように考えればよいだけですね。

 1秒当たりの実際の伝送ビット数=(2700/3600)*200*8=1200(ビット)

 通信回線の利用率=1秒当たりの実際の伝送ビット数/通信回線速度
         =1200/2400=0.50


解答

a−ケ  b−イ  c−キ