植物 植物
コラム:CASLって有利じゃないか

AOBA's Information Processing Education



1997/07/19

 第2種情報処理試験の午後の問題は、大きく分けて4つのブロックに分けることができます。この中の一つにプログラミング能力を試されるブロックがあり、ここから2問回答しなければなりません(午後は合計して7問回答する)。
 ここで出題されるプログラム言語の一つがCASLです。なお他には、FORTRAN,COBOL,Cの問題があります(それぞれのプログラム言語ごとに2問づつ出題され、その中から2問選択すればよいので、プログラム言語は一つだけ習得していれば十分です)。

 あ、そうそう、最初に言っておきますが、今年の10月の情報処理試験の受験を予定の方は、選択するプログラム言語をすでに決めていると思います。このコラムを見て「CASLにしようかなー」なんて思わないでくださいね。いくらなんでも、これから新たなプログラム言語を習得しようというのは無謀です。閑話休題。

植物  これら4種類のプログラム言語の中で、今最も人気があるのは、おそらくC言語でしょう。なにせC言語は、理科系の大学の講義で習うこともあるようですし、自分のパソコンでプログラミングする場合も、この言語を使用することも多いでしょうから。
 大学の講義で習うという意味では、学生にはFORTRANも人気かもしれません。そして、ソフトウェア関連企業に勤める社会人は、(Cと並んで)COBOLを選択することも多いと思われます。現在でも多くのアプリケーションはCOBOLで作成されていますからね(以上はすべて推測です)。

 それではCASLはといえば、残念ながら一般には人気はないでしょう。
 まず、情報処理試験をまったく知らない方は、この言語があること自体知らないでしょうし、CASLで実際のソフトウェアを作成することなんて、有り得ませんから。
 そう、CASLは、情報処理試験のために考え出された仮想のコンピュータ(COMET)で動作する、仮想のプログラム言語なのです。
 つまり、CASLは実務では使われないのですよ(それどころか最近では、アセンブラ言語を使用する機会自体が少ないと思われます)。

 確かに、情報処理試験のプログラム言語の問題を選択する際、普段慣れている言語を選択する、またはこれまで習ったことがある言語を選択するのは、まちがいではないでしょう。あなたが「プログラムが得意」というならばね。
 誤解を恐れずに言えば、これら4つのプログラム言語の問題の中で、初心者(プログラム開発経験0年〜2年)が最も正答し易いのはCASLではないでしょうか。 植物

 C言語の問題は、プログラムのアルゴリズムがかなり難しいです。COBOLは気の遠くなるほど多くの多くの文法を覚えなければなりません。FORTRANの問題を解くには、言語の習得以前に数学の知識が必要な場合もあります(数学が得意な人にとってはよいでしょうが)。
 その点CASLはアルゴリズムが比較的簡単ですし、文法なんて二十数種類の命令があるだけです。また、特定の分野の知識に長けている必要はありません。
 しかもしかも、これまでの長い情報処理試験の歴史の中で、CASL(以前のアセンブラ言語はCAPXでしたが)のプログラミングテクニック(パターン)は出尽くしたのではないかと思うんですよ(少なくても十数年は新たなパターンが出ていません)。

 プログラム言語の問題を回答するには段階があります。最初は問題のプログラムの目的を把握すること。2番めは中で行っているアルゴリズムを把握すること。最後は自分が知っているプログラミングテクニックを当てはめること、です。もちろんその前提として、プログラム言語の文法を知っている必要があります。
 つまりプログラム言語の問題の難易度は、これら3つの段階の難易度(文法の習得を含めると4つの段階)を総合したものなんですよ。ところが多くの人は、漠然と「難しい」または「簡単」としか捕らえていないようです。 植物

 CASLの問題はプログラムの目的が明確ですし、アルゴリズムも比較的簡単です。厄介なのはプログラミングテクニックなのですが、これもテクニックは出尽くした、という意味からすれば、努力と記憶力でカバーできることです。
 そして最後に、CASLは机上の学習だけで習得できる、という大きなメリットがあることを付け加えておきます(ただ、アセンブラ言語はとっつきにくいんだよなー)

 といった訳で、来年春以降に第2種情報処理試験を受験しようと思っている方は、CASLを選択肢に加えてみてはどうでしょうか。ではまた。