AOBA's Information Processing Education
1997/12/21
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情報処理試験の学習をしようとする場合、必ずと言ってよいほど最初に学ぶのが、”コンピュータの五大装置”でしょう(以前はコンピュータの歴史でしたが)。
でもこれを本当の意味で理解するのは大変難しいのです。私自身も、ずっと以前にコンピュータの五大装置について学びましたが、その時は意味も分からず丸暗記でした。これが理解できたのは、それから数年経った後でしょうか。
まあ正直に言えば、その時はコンピュータの五大装置に限らず、情報処理試験に関するすべての用語は、本当の意味はまったく分かっていませんでした(それでも合格しましたよ)。そんなもんです。
前置きはこの位にして、以下本文。現在は、世の中のいたるところでコンピュータが利用されています。また、そこで使用されるコンピュータの種類もたくさんあります。
例えば、スーパーコンピュータ,汎用コンピュータ,ワークステーション,パーソナルコンピュータ等があります(ここでコンピュータの分類を覚える必要はありません)。この中で皆さんが最も身近なのはパーソナルコンピュータ、つまりパソコンでしょう。私だって、スーパーコンピュータは写真でしか見たことがありません。コンピュータと言えば、真っ先にパソコンを思い浮かべますよね。ではパソコン(一般のコンピュータの中でこれが最も安い)は、スーパーコンピュータ(一般のコンピュータの中でこれが最も高い)と何が違うのでしょうか。
大変危険な言い方ですが、スーパーコンピュータ,汎用コンピュータ,ワークステーション,パーソナルコンピュータ等、すべてのコンピュータの中身は大して変わりません。これらコンピュータの分類は、単純に性能の違いと考えてもらって結構です。
つまり、すべてのコンピュータの動作原理は同じで(極一部を除く)、かつ、おどろくほど単純です。その動作原理とは、”あらかじめコンピュータの中にコンピュータがどのように動作するかを示す命令が記憶されていて、その命令をコンピュータが一つづつ読取り、解釈し、実行する”、というものです(これをプログラム内臓方式といいます)。そしてこの、コンピュータがどのように動作するかを示す命令がプログラムなのです。
ひょっとすると皆さんは、コンピュータとプログラムの切り分けがうまく付かないかもしれません。しかしここで、コンピュータとプログラムは、まったくの別物である、ということを頭に叩き込んでください。
コンピュータは、コンピュータシステム(コンピュータを利用したシステム)の中核をなすハードウェアであり、プログラムは、そのコンピュータを動作させるための(狭義の)ソフトウェアです。コンピュータ自体は非常に単純な機械なのですが、プログラムがそれに比較して強烈に複雑なため、(プログラムと一体になった)コンピュータを難しく感じるだけです。なお以下の解説は、コンピュータそのものについての解説ですので、ご注意ください。
コンピュータが何らかの問題(例えば1+2を求める)を処理するには、その問題と問題を解決するためのデータ(1と2)を、コンピュータの内部に取り込まなければなりません。これを行う装置を入力装置といい、キーボードやマウスがこれに当たります。
入力装置そのものは、取り込んだデータを保持しておくことはできませんので、これをどこかに記憶しておく必要があります。この記憶をつかさどる装置を、記憶装置といいます。記憶装置というと大袈裟な装置のように思えますが、要は単なる、データ(2進数)の書込みと保持、および読み出しを行うだけの装置です。
また先に説明したように、問題を解決するためのプログラムを、問題解決に先立ってコンピュータの中に内臓しておきますが、このプログラムも記憶装置に格納されています(するとプログラムも2進数の形で保持しておくことになりますね)。またコンピュータは、記憶装置からプログラムの一つの命令を読取ってそれを解釈し、その結果に従って各装置に信号を送ります。これを行う装置を制御装置といいます。
解釈というと大変高級な動作を行うように思えますが、実は我々一般の世界で言うところの”解釈”とは意味合いが違います。どの装置に対してどういった動作指令を送るかは、ほとんどすべてプログラムの命令の中にありますので、制御装置はそれを忠実に実行するだけです。
基本的に制御装置は、各装置の制御を行うだけの装置です。だから加算や減算など演算処理は制御装置とは別の装置で行われます。この演算を行う装置を演算装置といいます。
このようにして、コンピュータは次々にプログラムの命令を実行しますが、命令の中に出力命令があると、制御装置はコンピュータの外部に向かって何らかのデータを出力します。これを行う装置を出力装置といい、ディスプレイやプリンタがこれに当たります。
以上、入力装置,記憶装置,制御装置,演算装置,出力装置をまとめて、コンピュータの五大装置と呼びます。
なお、皆さんも”CPU”という用語を聞いた事があるでしょう。CPUの正しい意味は知ってましたか?。CPUとは、制御装置と演算装置を合わせた呼称なのですよ。今週はここまで(演習はありません)。ではまた来週。
(注1)CPU(Central Processing Unit)は中央処理装置ともいいます。
(注2)記憶装置の一部(主記憶装置)をCPUに含める場合もあります。