AOBA's Information Processing Education
1999/01/30
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「平成8年春期 第2種 午前」 問41 送信側は、伝送データを多項式で表現し、これをあらかじめ決められた生成多項式で除算したときの余りを、検査用の符号として伝送データに付加する。受信側は、受信データを生成多項式で除算し、割りきれるか否かで誤りの有無を判断する。データ伝送における、この誤り制御方式を何というか。
ア CRC イ 群計数チェック ウ 垂直パリティチェック
エ 水平パリティチェック オ 返送チェック問42 9,600ビット/秒の伝送速度で10文字(8ビット/文字)のメッセージを送り、20文字の応答メッセージを受け取るとき、メッセージを送信し始めてから、応答メッセージの最後の文字を受け取るまでの時間はおよそ何ミリ秒かかるか。
ここで、伝送方式は無手順(スタート信号,ストップ信号それぞれ1ビット)とし、応答メッセージを作成する時間は5ミリ秒とする。ア 25 イ 26 ウ 30 エ 31 オ 36
問43 米国のARPANETで使用されていたプロトコルで、UNIXでの実績をもとに、事実上の世界的な標準となっているものはどれか。
ア CSMA/CD イ FTAM ウ ISDN
エ MOTIS オ TCP/IP問44 ピアツーピア型のLANシステムの特徴を、正しく記述しているものはどれか。
ア 各コンピュータ間で、ディスクの共有はできるが、プリンタの共有はできない。
イ 拡張性と信頼性に優れているので、大規模LANシステムに向いている。
ウ 高トラフィックのトランザクション処理システムの構築に適している。
エ すべてのコンピュータが、対等の立場で接続されている。
オ ブリッジやルータを使用して、LAN間接続をすることはできない。問45 データベースシステムを導入することによって期待できる効果を二つ選べ。
ア コード設計作業の軽減 イ 重複データの削減
ウ データ転送の高速化 エ 動的アクセスの実現
オ プログラムとデータの独立性向上問46 障害発生時にデータベースを復旧するために使用するファイルは主に二つある。一つはバックアップファイルであるが、あと一つはどれか。
ア システムファイル イ トランザクションファイル
ウ プログラムファイル エ マスタファイル
オ ログファイル問47 データベースの利用環境において、データディレクトリに格納すべきものを二つ選べ。
ア ディスク(データベース)の領域管理情報
イ データベースにアクセスするプログラム
ウ データベースに蓄積されているデータの形式
エ データの変更・追加・削除の履歴
オ データ本体問48 ファイル管理に関係しない用語はどれか。
ア アクセス方式 イ セグメンテーション ウ ディレクトリ
エ 編成法 オ ボリューム問49 関係データベースである表aに対して、表b,表cを得る操作をそれぞれ何というか。
表a
富士山 本州 樽前山 北海道 槍ヶ岳 本州 八ヶ岳 本州 石鎚山 四国 阿蘇山 九州 那須岳 本州 久住山 九州 大雪山 北海道 表b
富士山 本州 槍ヶ岳 本州 八ヶ岳 本州 那須岳 本州 表c
本州 北海道 四国 九州
表b 表c ア 選択 射影 イ 選択 結合 ウ 射影 選択 エ 射影 結合 オ 結合 射影 問50 図に示す番号をキーとする10件のレコードを直接編成ファイルに記録することを考える。
ハッシング(アドレス変換)の方法として、7を除算する除算法を用いたとき、シノニムレコードは何件か。なお、除算法によるハッシングでは、
キー値÷除数=X 余りY
としたときのYがレコードアドレスとなる。
2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 ア 1 イ 2 ウ 3 エ 4 オ 5
解説 問41について
問題の記述は、CRC(巡回冗長検査)についての記述です。問題文の意味が理解できなくても大丈夫。ここは、多項式という用語が出たらCRCと覚えておけばよいでしょう。
なお、解答群のア〜エまではすべて冗長検査に含まれる検査で、これは元のデータに誤り検出符号や誤り訂正符号を付加する方式です(群計数チェックは、その名称だけ頭の片隅に置いておけば大丈夫。パリティチェックはこれまでも何回か説明しましたので省略)。
オの返送チェックは、受信したデータを送信側に送り返し、送信側でそれが元のデータと同じものであるかどうかを検査する方式です。問42について
1文字は8ビットですが、問題では1文字あたり2ビット付加して送受信を行ってますので、1文字を10ビットとして計算すればよいでしょう。
9,600ビット/秒の伝送速度で10文字(100ビット)のメッセージを送信する時間は、
送信時間=100/9600≒0.0104秒=10.4ミリ秒
20文字(200ビット)のメッセージを受信する時間
受信時間=200/9600≒0.0208秒=20.8ミリ秒
これに、5ミリ秒(ホスト側で行う応答メッセージを作成する時間)をすべて加算して、求める時間=10.4+20.8+5=36.2ミリ秒
問43について
答えは、今となっては誰でも(名称だけは)知っているTCP/IPです(米国のARPANETは、インターネットの発祥となったネットワーク)。
インターネットの普及によりTCP/IPは有名になりましたが、元々、UNIXのLANでよく用いられるプロトコルです。問44について
ピアツーピア接続(型)は、あるときはサーバになったりあるときはクライアントになったりして、すべてのコンピュータが対等の立場で接続される構成です。これは小型LANシステムに用いられます(パソコンのどおしの接続に用いられますよね)。問45について
データベースは元々、次に示す目的を掲げて、これを支援する機能を持ったデータの集合体のことをいいます(現実には、これらの機能が完全に実現されているとは言いがたいですが...)。@ データとプログラムの独立
データベースはデータベースの特性(データの長さなど)に変化があっても、関連するプログラムに影響を与えません。
A データの冗長性の排除
データベースは内容が同じ(似た)データを、システム内に二つと持ちません。
B 複数プログラムからの同時処理制御
データベースはシステムの機能として排他制御を持っており、応用プログラマの負担を軽減します。問46について
答えはログファイル(ジャーナルファイル)です。
ログファイルはデータベースシステムに関する専用用語ではなく、システムの運用に関わるすべての情報(例えば、オペレータの投入コマンドや割り当てた資源など)を持ったファイルのことをいいます。
ログファイル内にはデータの更新履歴も持っていますので、障害発生時にバックアップファイルと共に使用することにより、システム(データベースシステム)を復旧することができます。問47について
データディクショナリ/ディレクトリ(略してデータディレクトリ,DD/D)内には、スキーマなどの、データベースに関する定義情報を格納します。
スキーマとは、データベース内におけるデータ間の関係や、データの長さおよび性質を定義したものです。
問48について
答えはセグメンテーションです。セグメンテーションは記憶管理に関する用語で、これについては前回(第12回)の問33の解説を参照してください。問49について
第6回「平成6年秋期」の問52の解説を参照してください。
簡単に言えば、行を取り出す演算が”選択”で、列を取り出す演算が”射影”です。また言葉どおり、複数の表を結合する演算が”結合”です。問50について
アクセスする要素をハッシュ関数(問題では7で除算する演算がこれにあたる)により変換し、変換した値からアクセスする位置を得ることを、ハッシングといいます。
ハッシュ関数で変換した値の位置に既にデータが格納されている状態を衝突(コリジョン)といい、このとき元々格納されていたデータをホームデータ,後から格納しようとしたデータをシノニムデータといいます。
ハッシングは、直接編成ファイルにおいてアクセス位置を探索する場合にも用いられますので、上記説明文の”データ”を”レコード”と読み替えてみてください。
という訳で、問題の10件のキーでは、余りが2,4,6となるシノニムレコードが3件存在します。
解答
問41 ア 問42 オ 問43 オ 問44 エ 問45 イ,オ
問46 オ 問47 ア,ウ 問48 イ 問49 ア 問50 ウ