木を部首とする漢字の中から樹木を表す漢字を扱っています。
「宿題メール」に掲載された「今日の漢字コーナー」で扱ったものです。
頻繁にリンクさせてもらっているところ
参考文献
学研漢和大辞典(Super 日本語大辞典New PC Success版)
新漢和辞典(大修館書店)
字統(白川静著,平凡社)
関連リック
主な木の木肌(@)
右側の「南」は,納屋ふうの小屋を描いた象形文字もじから来ています。納屋に光が差し込んでいる様子を表します。
楠(くすのき)は,南方の温暖地の木ですので,「南」の字が使われたのか,また,葉がまばらで,木の下に日がよく差し込むために「南」が使われたのかもしれません。こぶが多い木ということで,「楠榴(なんりゅう)の木」とも呼ばれていました。樟脳(しょうのう)の原料になります。
うめは,「梅」と書くことが多いです。
右側の「某」は,「甘」+「木」で,果実を表しています。「某」だけで,梅の実を象徴します。
「梅」の字は,子供を沢山産む(毎)という意味を象徴しています。「楳」の字は,実がなる木,という意味が表しています。梅の木は,実が沢山なること,また,実がつわりにいいことから,出産を象徴する木となります。触媒の「媒」は,男女の間を取り持って,子供ができるようにするいう意味を持っています。
楓は,中国では,フウ指し,日本では,カエデを指します。
右側の「風」は,大きな鳥を表す象形文字から来ています。鳳(おおとり)が風の使いと考えられたため,この字で,カゼを表すことになりました。
フウという植物の実は,羽がついており,それが風に中を落ちていくので,フウを「楓」と書くようになったということです。しかし,フウは,実に羽がついていなく,ついているのはカエデです。
カエデとモミジの区別は曖昧で,地域や職業的な立場によって,それぞれの木がどちらに分類されるか違います。カエデとモミジの明確な区別はないといってよいということです。
通常は,「椰子」と書きます。これは,椰(や)の木の子で,「椰子」となったと思います。しかし,実の方は,「椰子の実」と言われているのが普通です。
「椰」の右側の「耶」は,邪から分離した出来た字です。牙は,ガという音を表し,右側は,邑(むら)で国名・地名を象徴します。「邪」は,ジャという音を表します。ここから分離した「耶」は,ヤという音を表します。牙がガでしたので,牙から耳になることで,g が無くなってヤとなったのかもしれません。「椰」は,ヤと呼ばれる木という意味になります。
通常,一文字のもの,例えば,カ(蚊),メ(目),ハ(葉,歯),キ(木)など,身近なものに付けた名前で,その文化の根本的なものを指します。ヤは,呼びかけのときの代用的な音で,口を大きくあけて,ヤと発音するので,果実が大きい木という意味があるかもしれません。また,耶と呼ばれた土地の木という意味かもしれません。ヤは,中国では,父も意味します。
トンガに伝わる話と結び付けると,椰子の木は,父を意味していると思えてきます。
右側の「兪」は,舟+刀で,舟をくりぬいて舟を作るということを表して,います。
楡(にれ)は,くりぬくということで,中か空洞が出来やすい木,または,舟の材料となった木,そんな意味が考えられますが,どうでしょうか。
写真 http://www.asa.hokkyodai.ac.jp/gallery/campusphoto/spring/nire.html
右側の「酋」は,シュウという音を表します。「酋」は,象形文字で,つぼの
中でお酒がかもされて,外へ香りが漏れ出る様子を表しています。お酒を象徴し,
お酒造りの長,一族の頭などを表します。
楢の木は,ウィスキーなどのお酒を作るときに使う樽を作る木です。そのため
「木」+「酋」となったのでしょう。また,ヨーロッパでは,楢は,最高の木材
と思われており,「酋」をこの木にあてたのかもしれません。
オークは,樫(かし)と訳され場合がありますが,本来は,楢(なら)の木の方だ
そうです。
ことわざ:Big
oaks from little acorns grow(大きなオークも小さなどんぐり
から大きくなる)
Java言語は,デビューする前は,OAC(オーク)
と呼ばれていました。
楢の木の写真は,ウェブ上では見つかりませんでした。かわりにならの実です。
写真 http://www.tama.or.jp/~ritsuko/vege/oak.htm
中国では,ハシバミを指します。カバノキ科の落葉低木です。日本では,同じカバノキ科ですが,落葉高木です。こちらは,「榛の木」と表現されることが多いようです。
右側の「秦」は,シンの音を表しています。中国最初の王朝の名前です。「禾」+「春」で,成長の早い植物を意味します。よく似た字で,「奏」があります。「奏」は,両手で神前に差し出す様子の象形文字です。
「榛」は,成長が早い木という意味を表しているかもしれません。
榛の木(はりのき,はんのき)
写真 http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/BotanicalGarden/HTMLs/yamahannoki.html
右側の「真」の旧字は,「眞」です。これは,「匕(さじ)+鼎(かなえ)」を表しています。さじで,容器にいっぱいに物を満たすことを表しています。そこから欠けたところがないという意味なり,真実,誠のという意味になりました。
目が詰まった木から,「槙」という名前が付いたようです。
写真
http://www.kanayama-chip.com/dic/books/ma-ki.htm#
http://homepage1.nifty.com/s-ozeki/maki.htm
右側の「匪(ひ)」は,榧の音読みの「ヒ」を表すとともに,扉がついた,箱を意味します。榧は,家具,碁盤の材料として使われますので,箱を作る木材ということで,この字が出来たかもしれません。
「匪(ひ)」は,匪賊のように悪いことを意味するのは,扉が左右に開くことから,背くという意味もあるからです。非も同じ仲間の字です。
写真 http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/BotanicalGarden/HTMLs/kaya.html
あこう,あこぎ,の木を指します。
あこうの木は,瀬戸内などの暖かいところで育つ木で,高木になります。小学校によく植えられます。
「榕」の右側の「容」は,「宀(いえ)+谷」で,うかんむりで,枠を表し,谷で,ものが入るを表します。「容」は,ものを入れるという場所,行為を表します。「溶ける」,水の中に入ってしまうこと,容姿とは,枠の方の意味が強く残っています。
なぜ,この木の漢字が「榕」となったか分かりませんが,この木は枝が地面まで下がり,そこから,芽がでます。大地と溶け合う木という意味かもしれません。
この木の呼びなの「あこう」」は,赤穂(あこう)浪士の「赤穂」との関係ありそうですが,どうでしょうか。
ざくろは,石榴,柘榴とも書きます。
右側の「留」は,「田」の上の部分は,戸が開かないように留めるところを表しています。「田」を付けることで,その場所で留めるという意味を強調していると思われます。「留まる」ことから,流れないこと,植物の瘤などを表し,玉の意味が生まれてきます。
「榴(ざくろ)」は,玉のような実を表し,その木も表したのだと思われます。石榴と石が付くのは,実が堅いことを表していると思われます。
写真 http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/BotanicalGarden/HTMLs/Zakuro.html
写真 http://homepage1.nifty.com/kumageol/asikita/otachi/akou.htm
「榔(ロウ)」でけで使わずに,檳榔(ビンロウ)として,使います。檳榔子(びんろうし)は,檳榔とは別の木という説明がありました。
椰子の仲間です。
右側の「榔」は,郎は,男を意味する漢字です。「良」+「邑(まち)」で,「良」は,お米を象徴します。「田」+「力」で男性を象徴するのに関係があるかもしれません。「榔(ロウ)」は,男の木という意味になります。
「檳」の右側の「賓」は,「家」+「豚」で,豊かさ象徴するとともに,主人と並ぶ大切な人という意味で,大切なお客を意味します。また,お嫁を貰うことも意味します。
「檳榔(びんろう」は,大切なかっこいい男性の木という意味でしょうか。檳榔子(びんろうし)は,台湾では,嗜好品として普及しおり,檳榔子を売るときの女性は肌の露出度高く,政府の取り締まりの対象になる場合があります。
檳榔子(びんろうし)
写真 http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/BotanicalGarden/HTMLs/binrou.html
日本独自の漢字です。
右側の「神」は,神様の神です。示(祭壇)+申で来ています。申は,稲妻を象徴します。
神に供える木ということで,「榊(さかき)」になりました。つばき科の木の一種です。この木は,一年中,緑を絶やさないところから,お供えに使われたと言われています。しかし,そのような木は沢山あり,そこの中で,この木が使われたのは,しめ縄が麻(マリファナ)であるように,榊にもなんらかの特殊な機能があると予想されます。
写真 http://www.asahi-net.or.jp/~gi4k-iws/sub1626sakaki.html
にれ科の落葉高木ケヤキ(欅)の一種です。弓の材料になります。昔は,ケヤキじたいを「槻(つき)」と呼んでいました。ケヤキとツキを区別しないことも多いようです。
右側の「規」は,「矢」+「見」で出来ています。矢を見る木ということで,弓の木という意味でしょうか。なお,「規」は,矢を見るということで,見槲
写真 http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/BotanicalGarden/HTMLs/Mukuge.html
むくげは,木槿ともかきます。
右側は,「菫(すみれ)」と思います。僅差という言葉があります。「菫」にわずか,少ないという意味が含まれているようです。「槿(むくげ)」の花は,朝に咲き,夕方にはしぼんでしまうことより,はかないことのたとえで,「槿(むくげ)」の花が使われます。はかない花(=菫)の木ということで,「槿(むくげ)」となったと思われます。
写真 http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/BotanicalGarden/HTMLs/Mukuge.html
カシワは,柏の字を使う方が多いです。
右側の「斛(コク)」は,角+斗(ます)で,四角にます(升)を意味します。カシワの実が,マス型の台座の上にのっている形から,できた字と漢和辞典にあります。
どんぐりの帽子の部分を「殻斗(かくと)」いうことから,四角にマスの意味よ
りは,この「殻斗(かくと)」が,角+斗に変形して,どんぐりのなる木というこ
とで,この漢字ができたのではないでしょうか。
写真 http://www.ki-net.jp/tree/kasiwa.html
クスノキのことです。クスノキは,楠とも書きます。クスノキの漢字は,「樟」の方が正しいとも言われています。樟脳(ショウノウ)の材料になります。樟脳のとれないクスノキもあり,それが,楠で,樟脳が取れるクスノキが樟かもしれません。
右側の「章」は,「音」+「十」で,音楽の一節を意味します。そこから,一つにまとまったもの,くぎり,あきらか,旗や印の意味が生まれます。また,辛(入れ墨のハリ)が変形して出来た字で,はっきりと印を付ける,そこから,音楽の一節を示すようになったとも言われています。
クスノキは,大きく目立ち,また美しい木なので,この字が使われた使われたのかもしれません。
写真 http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/BotanicalGarden/HTMLs/kusunoki.html
参考 楠
右側の「從」は,「従」の旧字です。人が縦に連なっている様子を表す字で,
縦の方向を象徴します。
「木」+「從」で,縦に伸びる木ということで,モミにこの字があてられた
ようです。
樅(もみ)の木は,クリスマスツリーの木として使われます。
写真 http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/BotanicalGarden/HTMLs/momi.html
中国では,別の木である,臭椿(シュウチン)を指します。皮はあらく,材は柔らかく,葉に臭いがあり,役に立たない木とされています。
「おうち」を指すのは日本独自です。おうちは,「楝」とも書きます。センダンの昔の名前です。
「樗(おうち)」の右側はチョという音を表すとしか分かりませんでした。
下の写真は,高知大学のキャンパスにある8月の「樗(おうち)」の写真です。
おらんくのキャンパスライフ
写真 http://iii.cc.kochi-u.ac.jp/~shinbo/campus/pic/20010801-20b.jpg
中国では,「じんこう」の木で,日本では,「しきみ」を指します。「しきみ」は,線香の材料になります。仏前のお供えの木としても使います。
右側の「密」は,「必」で,すきまななくぴったりと締め付ける様子を表し,ウカンムリで,家の扉のようにという意味が入り,山で,びっしりと生い茂って簡単に人を寄せ付けない山のイメージになります。
「樒(しきみ)」には,びっしりと茂った木という意味を持つことになります。
写真 http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/BotanicalGarden/HTMLs/sikimi.html
寒冷地の木で,樹皮が白いものをとくに,白樺といいます。樹脂が豊富でたきぎに向いています。また,樺は,色の名前にも使います。赤に黄色がすこし入った色です。
右側の「華」は,中央がくぼんでいる花を指します。また,「垂」を含んでいることから,垂れ下がった花を意味します。樺の花をみたら,この字がついたことが納得できます。
写真 http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/BotanicalGarden/
樺色 http://www.craft-ran.com/kiyobe/kiht/r-kaba.html
オリーブを指します
「橄(かん)」の右側の「敢」は,敢(あ)あえて○○するの,と使われる漢字です。学研の学習漢和辞典によると,甘(口に含む状態)手で必死に払いのけるとうところから出来た字とされています。また,大修館新漢和辞典では,手にほこをもっておかし進むを表す字とされています。
「欖(らん)」の右側の「覧」は,お皿に水を入れてそこに自分の顔を写して見るという字です。
「橄欖」とあわせると,乱暴なほどの勢い,また,実がなり,上の方から見下げるような木という意味になりそうです。
もともと,中国の「橄欖(かんらん)」は,オリーブとは別の木ですが,オリーブとよく似ていることから,オリーブを漢字で表すときに,この「橄欖(かんらん)」という漢字が使われました。
オリーブは,ポパイの恋人の名前として有名です。名字は,オイルだそうです。ポパイの恋人のオリーブは背が高いです。この「高い」というところが,「欖」と関係があるかもしれませんね。
ポパイの恋人,オリーブ・オイル
http://www.cartoonnetwork.co.jp/toondata/popeye/charactor/olive.html
写真 http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/BotanicalGarden/HTMLs/olive.html
柑橘類のタチバナです。また,柑橘類を総称して,この橘を使うことがあります。
右側は,大修館漢和辞典によると,丸い穴をあけるという意味があるとされています。矛,穴,口で出来た字と解釈されているのでしょうか。丸いということから,この木は,丸い実がなる木という意味になります。
写真 http://homepage1.nifty.com/s-ozeki/tachibana.htm
トチは,栃とも書きます。同じ木を指しますが栃は,日本独自の漢字です。橡は,トチだけでなく,クヌギを指すときもあります。
「橡(とち)」の右側の「象」は,象形文字で,象(ぞう)を表しています。象は大きいので,生き物の象だけでなく,抽象的な意味での「形」を意味するようになりました。
橡の木は,細工物を作るのに向いた木です。そこから形を彫る木ということで,「象」が付いたのかもしれません。また,大木になるので,象のように大きな木という意味かもしれません。
写真 http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/BotanicalGarden/HTMLs/toti.html
橙(だいだい)は,蜜柑(みかん)の一種で,食用になり,また,お正月の飾りに使われます。
右側の「登」は,登るで,足を使って登るいう意味があります。豆の上にある「はつがしら」の所が両足を意味します。足を使って木に登ることを意味します。「だいだい」は,木の名前でもありますが,体を載せる台も意味します。この字には,お供えをするという意味もあります。橙は,お正月の飾りに使うため,「登」がついたかもしれません。鏡餅にのせたあるのがこの実です。
写真 http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/BotanicalGarden/HTMLs/daidai.html
右側の「堅」は,臣下が体をこわばらせて緊張し,さらに,土を下に書くことさらに固さを強調しています。
樫(かし)は,堅い木のため,この字ができたと思われます。
写真 http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/BotanicalGarden/HTMLs/sirakasi.html
モチノキのモチです。皮から鳥もちを作ります。黐とも書きます。
右側の「意」は,「音」+「心」です。心の中にしまった思いという意味があります。樹皮からトリモチができます。そのねばねばつくところが,中にしまうという意味で「意」が使われたのかもしれません。
写真 http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/BotanicalGarden/HTMLs/motinoki.html
右側の「會」は,「会」の旧字です。旧字の「會」は,△印(あわせる)+「増」の略字から出いています。人が会って,だんだん増えていく,端をするようすを表しています。
檜は,木目が細かく,縦に綺麗に線が並ぶところ,または,植樹されているところを見ると,縦に綺麗に檜が並ぶところからきているのかもしれません。葉の形も,会って,増えている,そんな感じがします。
写真 http://www.wood.co.jp/wood/m159.htm
この漢字を「まゆみ」にあたえるのは日本独自です。マユミとはにしきぎ科の落葉低木の一種です。昔,この枝で,弓を作ったので,この名前になりました。
中国では,「檀」は,びゃくだん科の常用高木を指します。
右側の「亶」は,物が多く集積している様子を表す字です。どっしりしたとか,ものが多いことを意味します。
「檀那(だんな)」は,もともと,仏教用語で,インド語のダナから来ています。寺に寄付をする人を意味します。略して,旦那となり,男性の尊称となりました。店員が店の主人に対して,商人が男の客に対して,妻が夫に対して,呼びかける尊称になりました。金銭的に豊かで,施すという意味があります。「那」が,男性を意味するのは,「椰(やし)」の解説で触れました。
檀(まゆみ)の写真 http://homepage1.nifty.com/s-ozeki/mayumi.htm
みかん科の落葉高木で,樹皮を黄檗(オウバク)といい,黄色の染料となります。
上側の「辟」は,「人」+「辛(刃物)」+口で,人を横に裂いて刑罰を加えるというおどおどしい感じです。檗(きはだ)は,樹皮を裂いて利用するところから,この漢字になったと思われます。日本語の,きはだ,は,黄色い肌でしょうね。
「黄檗」という言葉は,江戸時代に中国から渡っていた,黄檗宗(禅宗にひとつ)の名前で登場しています。
写真 http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/BotanicalGarden/HTMLs/kihada.html
「檸」は,レイと呼ばれた木があるようです。皮を薬用にするということですので,漢方の方で調べることができるかもしれません。
「檬」は明日扱います。別の果物を意味します。
レモンを,「檸檬」と書くのは,レモンの音からこの漢字にしたようです。
「檸」の右側の「寧」は,は,ネイという音を表します。「やすらか」という意味があります。家の中に心があり,皿と丁で伸びるという意味がありあす。家の中で落ち着いている様子をもった字です。秀吉の奥さんの名前は,寧々(ねね)でした。
「檬」の右側の「豚に草が覆い被さる」ということから,上からおおう,暗い,という意味があります。
「檸檬(れもん)」は,やさしく覆い被さる木という意味になりますが,なぜでしょうか。レモンの薬効と関係があるかもしれませんね。リラックスをさせる,脳を活性化させる,記憶力を高めるという薬効があるそうです。
写真 http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/BotanicalGarden/HTMLs/lemon.html
マンゴは,檬果とも書きます。当て字ですので,檬果と書いた方が正しいと言えます。
右側の「蒙」は,「字統」(白川静 著)によると,獣皮を被っている様子を表した象形文字ということです。学研の漢和大辞典では,豚の上に草という解説があります。どちらも,おおう,かぶせる,くらいという意味を持つと説明があり
ます。蒙古(もうこ)は,モンゴルを指します。蒙が毛皮を象徴しているという説は納得がいくところです。
また,ヒカゲカズラの一種を蒙と呼ぶそうです。被うというイメージがある植物です。
マンゴが,なぜ,檬という漢字が当てられるのかは,ヒカゲカズラと関係があるかもしれません。ヒカゲカズラは,マレー半島に多く生えています。
かって,ベトナムから中国の皇帝にこの果物が定期的に献上され,そのときに,ヒカゲカズラをクッションがわりにしてその中にマンゴを入れて運んだとか,想像しました。
写真 http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/BotanicalGarden/HTMLs/mango.html
材質が堅く,湿度による収縮率が最も少ないとされ,フローリングによく用いられれます。紅色を帯びています。
カリンは,実がなり,花梨とも書かれます。カリン酒は喉が痛いときによいと言われています。
「櫚」の右側の「閭」は,門+呂で出来ています。門は,いわゆる門を表します。呂は,背骨の象形文字で,連なったものを意味します。「閭」は,集落の入り口の門を意味します。
櫚(かりん)は,集落の門を作る材料だったかもしれません。
花と実 http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/BotanicalGarden/HTMLs/karin.html
床材 http://www.kitakei.co.jp/product/flo_krin.htm
クヌギとイチイは,別の木です。クヌギは,櫟の他に橡,椚,櫪,椢とも書きます。イチイに,この「櫟」を当てるのは日本独自のようです。
「櫟」の右側の「樂」が,楽の旧字です。象形文字で,木の上に繭ができていることを表しています。繭ができる木ということで,クヌギを表します。「楽」の時が,「音楽」のように,クヌギ意味の意味でも使われるため,さらに,木を追加して,「櫟」の字になりました。
なぜ,この漢字が,日本でイチイに当てられたのか不明です。イチイは,鉛筆の軸に使われる木です。
クヌギ http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/BotanicalGarden/HTMLs/kunugi.html
イチイ http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/BotanicalGarden/HTMLs/itii.html
右側の「擧」をさらに分解すると,は,「與」+「手」です。「與」をさらに分解すると,両手の間に,「与」が入っています。これは両手を組み合わせていることを表します。下に手を添えて,手を同時にそろえて力をあわせて動かすことを意味します。下の手を入れて,それを同時に持ち上げるという意味が加わります。「擧」は,両手で持ち上げるという意味になります。
欅(けやき)は,両手を持ち上げたような形で伸びていくというところから,付いた字と言われています。
写真 http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/BotanicalGarden/HTMLs/keyaki.html
オウチは,「楝」「樗」とも書きます。オフチとモクゲンジは,違う木(と思います)です。
「欒」は,団欒(だんらん)として,よく登場します。
「欒」の上の部分は,糸,言,糸 です。糸がもつれている様子を表します。「欒」は,もつれた木という意味です。
モクゲンジの方は,種を数珠にします。また,実のなり方が,この漢字がついたのかもしれません。
家で,もつれた糸をおしゃべりしながら,ほどいてまき直す,そんな作業から,「団欒」という言葉ができたのかもしれません。糸がもつれるように,おしゃべりをしているという意味からかもしれません。
(この木なん木シリーズ 完)
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